モデルハウスの落とし穴
モデルハウスの罠
注文住宅を建てるとき、どんなメーカーがどんな雰囲気の家を建てるのかを確認するため、住宅展示場を訪れる方が多いのですが、何の予備知識もなくモデルハウスへ行くと、意外な落とし穴にハマってしまう可能性があります。
住宅展示場の見学では、あらかじめ注意点を把握して見に行かないと、いざ家を建てるときに失敗するということにもなりかねません。
そこで、住宅展示場見学で失敗しないためにどうすれば良いかをここでご紹介します。
よくある失敗
テレビや新聞でよく目にするハウスメーカーには安心感を抱くものです。
そのイメージを持ったままモデルハウスを見学し、ぜいたくなオプションやお洒落にコーディネートされた空間を目にしたら、誰だって「この会社にお願いしよう」となってしまうものです。
しかし、勢いでその仕様で契約してしまうと、オプション費や追加工事費用などで、予算を大幅にオーバーしてしまうことも少なくありません。
そうなると、入居後もローンの支払いに苦心するハメになってしまい、せっかく注文住宅を手に入れた喜びも半減してしまいます。
住宅展示場での注意点
1. 広すぎて現実離れしている
住宅展示場のモデルハウスは70坪~80坪の面積のものから、中には100坪以上の建物もり、一般の住宅の平均から大きくかけ離れた広さののものが多くなっています。
立派な玄関ドアを開ければ、美しく広い玄関とホールに、高い吹き抜けの天井や、余裕のある間取り。多くの人が憧れる形を狙ってコーディネートが施されています。
そこに理想の住宅像を見たからといって、ついその場で決めてしまうのは絶対に避けましょう。
2. 坪単価の確認をしましょう
広い間取りに余裕のある空間づくり。住宅展示場のモデルハウスは、とにかく広い作りになっています。しかし、現実的に考えると、建てられる坪単価は40~60万程。
それに対して、展示場のモデルハウスは見栄えをよくするため坪100万円以上かかっていることも少なくありません。目には見えない坪単価にも十分に注意が必要です。
3. 豪華な仕様になっている
住宅展示場のモデルハウスは最高級のシステムキッチンや、お風呂にはジェットバス、重厚な無垢の床に、ペアガラスの大きなサッシなど、全てオプションで設置が可能なものばかりで構成されています。
ついその気になって夢心地で全て同じ仕様でオーダーすると、予算を大幅にオーバーしてしまったなんてことにもなり兼ねません。
4. 家具でお洒落に飾られている
モデルハウスの特徴は、お洒落な家具でトータルコーディネートされていることです。今流行りの北欧系から、高級感あるインテリアなど、すぐに暮らしのイメージが着くようになっています。
しかし、これらのインテリアは家を建てからといってそのまま付いてくるわけでは決してありません。全て別途で自分たちで購入する必要があります。
モデルハウスでインテリアばかり気にしていると、家を建てた時に「モデルハウスを見たときとイメージが全然違う」と後々後悔することになります。
5. 本体価格に含まれない照明器具やカーテンで飾られている
スタイリッシュな最新の照明器具に高級感ある厚手のカーテン。普段の生活に欠かせないアイテムですが、見ている場所はモデルハウスであることを忘れないでください。
これらのアイテムは家とセットで販売されているわけではありません。
家の中のアイテムをすべてモデルハウスで見たグレードを基準に選ぶと、思った以上の金額になり、予算が全然足りないという事態に陥る可能性があります。
6. 営業トークはいいことしか言わない
住宅展示場には各モデルハウスのメーカーの営業マンの方が説明をしながら案内をしてくれます。
実際にモデルハウスを見ながら説明を受けると、ついその気になってしまう方も多いのですが、話しているのはモデルハウスを展示しているメーカーの営業マンであることを忘れないでください。
もちろんメーカーは自社で建てて欲しいわけですから、いいことしか言わないと思っておきましょう。
気になる点はしっかり質問するようにし、情報があやふやな状態で契約を結ばないよう注意してください。