建物と家財の評価方法

建物の評価方法

新築建物で建築費がわかるときは、その建築費がそのまま評価額となりますが、それ以外の場合は、建築時の価格に物価変動などを加味して計算する「年次別指数法」や、建物の構造から推定される建築費単価に面積を乗じて算出する「新築費単価法(概観法)」などに評価されます。

新築で建物の建築費が分かるとき

評価額=建物の建築費

【例】注文住宅の一戸建てを3000万円で建築した場合は、評価額は建築費3000万円となります。

中古住宅で建築費が分かっているとき

経過年数に応じた物価変動指数(建築費の倍率)をかけて算出します。なお、倍率は保険会社や建物の構造によって異なります。

評価額=建築時の建築費用×経過年数に応じた物価変動指数

【例】平成2年に木造注文住宅を3000万円で建築した場合の評価額は、3000万円×倍率0.95=2850万円となります。
※倍率は保険会社によって異なります。

新築中古に限らず、建築費が分からない場合

保険会社が定めた1㎡あたりの単価を使った「新築費単価法(概観法)」で計算します。

評価額=保険会社が基準とする1㎡あたりの単価×延床面積

【例】80㎡のマンションを購入した場合、評価額は20万円(1㎡あたりの単価)×80㎡=1600万円となります。なお、1㎡あたりの単価は地域や建物の構造、保険会社によって異なります。

マンションの売買代金には土地代やエントランス、共有廊下といった共有部分の一部の代金も含まれることから、火災保険の対象となる部屋(専有部分)の建築費は分かりません。

そのため、「新築費単価法(概観法)」で計算することになります。マンションは売買代金全額を評価額に設定する必要がないことを覚えておきましょう。

マンションと同様に、評価額を誤りやすいのが、土地と建物がセットになった「建売住宅」です。

土地には消費税が掛からないため、建売住宅の売買契約書に記載された建物金額や消費禅の逆算から建物金額が推測できます。

ただし、建売住宅は、購入者や売主の消費税負担を軽くするため、実際の土地代金と建物金額の内訳を調整して建物金額が安く設定されている場合もあります。

このようなケースでは、建物金額や消費税の逆算から安易に評価額を算出してしまうと、実際の評価額を大幅に下回ってしまう場合もあるのです。。

建物金額が低すぎる可能性があるときには、実際の建物金額を売主や施工会社にヒアリングしてみましょう。

家財の評価方法

家財の評価は、世帯主の家族構成によって評価する「簡易評価」と、自分で所有している家財の合計金額を計算する方法があります。

簡易評価はあくまでも参考データーですので、安易に利用するのではなく実態と合っているかをしっかり確認することが必要です。

たとえば、35歳の夫婦と子供2人の4人家族の場合、実際の家財が700万円分しかないのに、簡易評価を利用し1190万円の保険金額を設定してしまうと、事故が起こらなかったときには490万円分の保険料を無駄に支払うことになるのです。

反対に、実際には1000万円分の家財があるのに、700万円分の保険金額しか設定していないと、万一の際の保証が300万円分不足してしまうことになります。

家財の評価額および保険金額は簡易評価を鵜呑みにせずに、実態に合わせて設定することが大切なポイントになります。家財道具一式を購入した際の金額で計算し、保険金額を設定しましょう。

なお、貴金属、宝石、美術品等で1個または1組の価額が30万円(時価)を超えるもの、稿本、設計図、証書、帳簿その他これらに類するものは、申込書に明記しないと保険の対象にすることができないことがあります。

また、申込書に明記したものでも、盗難の場合は上限が100万円など、支払われる保険金が制限されることがあります。

家財に設定する保険金額は、実際に所有する家財道具を確認し、計算する必要があります。一つひとつ確認するのは手間が掛かるものの、保険金額を安易に設定するわけにはいきません。

同時に家財の地震保険にも加入したい場合は、火災保険の30~50%の範囲でセットすることになっているためです。

どちらでもいい加減になってしまわないように、適切な設定を心がけましょう。