地震保険に加入する理由
耐震性が高い家でも、地震のときには被害を受ける可能性も
耐震性が高い建物だからといった安易な理由で地震保険に加入しないのは非常に危険です。
なぜなら、地震で隣の建物が倒壊して被害を受ける場合もあるからです。
また、倒壊した隣の建物から出火して、自宅が火事になった場合でも、自宅に地震保険が掛けられていないと損害はまったく補償されません。
建物の地震保険を検討するときは、その建物の耐震性や耐火性だけで判断するのではなく、周囲の建物の構造や築年、密集度合といった近接状況までよく見極めることが大切です。
建物に被害がなくても、家財は被害を受けます
大規模な地震が起こると、たとえ建物に大きな被害がなくても、家財は意外と大きな被害を受けます。
お皿や茶碗といった食器類が割れてしまうだけではなく、食器棚や洋服ダンスといった家具類、パソコンやテレビ、冷蔵庫といった大型家電製品もすぐに倒れて使い物にならなくなってしまいます。
それほど大きな規模の地震でなくても、家財は意外と簡単に被害を受けるため、耐震性が高い建物でも家財の地震保険は忘れずにセットしておきたいところです。
地震保険も長期契約で割安に
地震保険も火災保険の長期一括払い同様、保険期間を長く設定すると保険料が節約できます。
地震保険への加入が前提で、かつ一度支払う保険料に無理がなければ、なるべく長めに保険期間を設定することで保険料を節約できます。
なお、地震保険の保険期間は最長で5年です。セットで契約する火災保険の保険期間が36年でも、地震保険は1~5年ごとに継続することになります。
ハザードマップを見ながらじっくり考慮
沿岸地域では、日本近海や海外で発生した地震の揺れによる直接的な被害はなくても、その後発生した津波により建物が倒壊、流失する可能性も考えられます。
ですので、耐震性が高い建物だからといって安易に地震保険に加入しないのは非常に危険です。
また、火山の噴火が原因で起こる火災・損壊・埋没もやはり地震保険でないと補償されないため、火山周辺では万一の噴火に対する備えも必要です。
なお、地震が原因による津波や噴火による損害は、どの程度の範囲までどのような影響を与えるのかをあらかじめ想定した「津波ハザードマップ」や「火山ハザードマップ」が国土交通省ハザードマップポータルサイトから確認できますので、具体的に確認してみてください。
地震保険は地震の揺れといった直接的な建物や家財の被害だけでなく、地震に伴う津波や噴火といった誰も予測できない自然災害もしっかり補償されています。
建物が建っている場所により、リスクに大きな差があることも覚えておきたいところです。