吹き抜けのある注文住宅を建てるときの注意点

2018年2月13日

北側に設置した玄関の採光

憧れる人も多い吹き抜けのある注文住宅

吹き抜けのある注文住宅に憧れを抱く人は多いようです。

吹き抜けをつくることで得られるメリットは多いですが、デメリットも存在するため、ここで詳しくご紹介します。参考にしながら総合的に判断してください。

住宅に吹き抜けを設ける4つのメリット

1.開放感を得られる

吹き抜けをつくると空間が広がり開放感あふれるスペースに仕上がります。

2階建て住宅で吹き抜けを設けると、天井高が5mを超えることもあります。一般的な2階建て住宅の天井高は2.5mくらいが多いので、単純に倍となり、かなりの開放感を感じられるでしょう。

2.採光がよくなり明るい空間ができあがる

吹き抜け部分は一般的に窓を設けます。壁の高い位置に窓を設けることで採光がよくなり、より多くの自然光を住宅内に取り入れることができます。

窓の面積を大きくするほどより明るい空間にすることができます。採光にこだわるなら、より大きな窓の採用を検討してみてください。

3.家族の存在を感じられる

吹き抜けがあると、違うフロアにいる家族の存在を感じやすくなります。特に小さい子供がいる家庭では、子供の様子を確認しやすいというのは大きなメリットになります。

4.コミュニケーションがとりやすい

吹き抜けが持つ魅力は開放感や採光だけではありません。

違うフロアにいる家族に声をかけやすいため、家族間でコミュニケーションがとりやすくなります。

住宅に吹き抜けを設ける6つのデメリット

1.掃除やメンテナンスが大変

吹き抜けの最大のデメリットは、掃除やメンテナンスのしにくさです。高い位置に窓を設けることが多いので、窓拭きをするためのハシゴが必要なうえ、高齢者にとっては作業すること自体が危険を伴います。

また、吹き抜け部分の天井は通常の倍以上の高さになることも多くなるため、電球の交換も一苦労です。できるだけ長持ちする電球を採用しておくことをオススメしますが、それでもいつかは交換する必要があります。

2.エアコンの効率が落ち、光熱費もあがる

吹き抜けには開放感を得られるというメリットがありますが、これは同時にデメリットにもなります。

空間が非常に広くなるため、エアコンの効きが悪くなり、結果として光熱費が高くなってしまうのです。最近は電気代も上がっているので、光熱費がかさむのは見逃せないデメリットになります。

3.大きな窓を設けると、夏は暑く冬は寒い空間になる

温かい空気は上へ上へと上がっていくため、冬は人のいるスペースに冷たい空気が溜まりやすくなります。そのスペースを暖めるためにエアコンを使うのですが、上で述べたようにエアコンの効率が下がるため、なかなか暖まりません。

床暖房を設置することで解決できますが、その場合はただでさえ高くなる光熱費がさらにかさむことになります。

さらに、夏は窓から外の光を採り入れるため、非常に暑いスペースなります。窓が大きいとそれだけ断熱材の使用量も減るため、さらに暑くなってしまいます。

4.臭いや音が住宅内に伝わりやすくなる

吹き抜けをつくると上下階でつながるスペースが大きくなるため、料理の臭いや家族の生活音が伝わりやすくなります。リビングの音や声が寝室に伝わり、睡眠を妨害されるといったことも考えられます。静けさを求めるスペースは、吹き抜け部分からなるべく離れた配置にするなどの工夫は必要でしょう。

また、シアタールームなど大きな音が発生するスペースを設ける場合は、吹き抜けがない住宅以上に防音対策に気を配る必要があります。

5.災害時には高い窓からのガラス落下が怖い

吹き抜けに窓を設ける場合、大抵は高い位置に設けられます。普段は採光面でメリットを発揮しますが、災害時には危険な要素となります。

地震など強い力が加わって窓が破損したとき、高い位置から窓ガラスが落下する、破片が広範囲に飛び散るといった危険があります。

6.構造的に弱い

吹き抜けが設けられた住宅には構造が弱くなるという弱点があります。特に地震が発生した際は水平方向にかかる対しての耐久性が弱くなります。通常、水平方向に対しては床が耐震性を発揮しますが、吹き抜け部部には床がないため、耐震性が弱まるのです。

階段スペースにも床がないため耐震性が他の部分に劣ります。地震が発生した際に階段部分の壁がひび割れを起こすことがありますが、吹き抜けにも同じことがいえます。

吹き抜けの持つデメリットを解消する4つの方法

1.窓やカーテンを電動で開閉できるようにする

吹き抜けに設置される窓は固定式がよく採用されますが、開閉式にすれば外の空気や風を取り入れられます。ただ、高い位置にある窓を開け閉めすのに一々ハシゴなどを使うのは面倒なので、できれば電度式にしたいところです。ついでに電動式カーテンも設置することもオススメします。

もちろん設置するときは費用が発生するので、予算との兼ね合いもありますが、優先度は高いといえます。

2.ひび割れ対策を盛り込んだ設計に

耐震性が弱まるというのは住宅にとって見逃せない大きな弱点です。たとえ法基準をクリアしても、構造的に弱い部分にひび割れなどが発生することはよくあります。

設計者とよく相談して、対策を立てておく必要があります。

よく採用される対策が、吹き抜けのコーナー部分に火打ち梁を設けるという方法です。ただ、火打ち梁が露出することでデザイン性が損なわれることもあるので、デザイン性も重視したい場合は、設計者に相談してください。デザイン性だけでなく、掃除のしやすさも考慮した設計が必要になります。

3.サーキュレーターか天井扇を設置する

吹き抜けには、冬は寒く夏は暑いというデメリットが存在します。この問題の解決方法として、室内の空気を動かすためにサーキュレーターや天井扇を設置するという方法があります。

設置するのであれば、風の流れを考慮して有効性を高めたいので、設置場所も設計者とよく相談して決めたいところです。

4.掃除のしやすさを考慮した設計にする

高い位置に設けられた窓の掃除対策も大切です。よく採用される方法が、窓まで安全に移動するためのキャットワークの設置です。また、バルコニーや屋上から窓に移動できる設計にする方法もあります。

ちなみにここでのキャットウォークとは、猫が利用するためのものではなく、人が通るための廊下のようなものを指します。

キャットウォークを設置する場合、位置やサイズによっては採光や風通しに影響するので、設置方法は慎重に検討してください。

ついでに、窓の近くに照明を配置しキャットウォークで照明まで近づけるようにしておけば、照明の掃除も簡単にできます。

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