二世帯注文住宅で快適に暮らすコツ1
注文住宅を建てる際、二世帯住宅を選択する家庭が増えています。
二世帯住宅は親世帯と子世帯がそれぞれ独立して暮らしますが、それでもお互いが快適に暮らすための工夫や配慮は必要です。
特に「音」の問題はお互い気が付きにくいため注意が必要です。
音の問題は暮らし始めて気づくことが多い
二世帯住宅で暮らすうえで、音の問題に対しては想像以上に配慮が必要です。
ライフスタイルが異なる世帯が暮らすので、当然生活音の出る時間が異なります。
子世帯が遅くまで起きている家庭では、その音が気になってなかなか眠れない親世帯も多いようです。
特に良く挙げられる問題として、以下のような問題があります。
・子世帯が遅くまで起きているので、寝る時間が早い親世帯の睡眠が妨げられる
・親世帯の朝が早いので、子世帯が起こされる
・夜遅くの帰宅時に起こる音が気になる
・夜遅くにパイプを通るシャワーやトイレの水の音
このように世帯間の生活音は、意外なほど筒抜けになっているものです。
音の問題はプライバシーが守られないだけではなく、それぞれの世帯の暮らしに大きな影響を与える大きな問題です。
そこで、この「音」に関する問題を解決するには、どのような配慮や工夫が必要なのか。今日はその解説をしていきたいと思います。
間取りやゾーニングの工夫
音の問題が起こる原因として「上下階の間取りの関係を配慮していない」というものがあります。
寝室の真上にリビングやダイニングがあると、子世帯や孫世帯の歩く音などが親世帯の眠りを妨げる原因になります。
寝室の上には寝室を、水まわりの上には水まわりというように、上下階で同じ性質の部屋や設備を配置することで音の問題を起きにくくすることができます。
また、ゾーニングの工夫でも音の問題の解決は可能です。
両世帯で共有して使うスペースがある場合、できるだけ相手世帯を通らないような間取りにするのです。
例えば、玄関が1つの場合は、玄関と階段を近くに配置してすぐ2階に上がれるようにし、1階の寝室を玄関からできるだけ話して配置すればドアの開け閉めの音も気にならなくなり、深夜帰宅しても気を遣う必要もなくなります。
洗面台やお風呂が共有の場合も、できるだけ各世帯の寝室から離して配置しましょう。また、寝ているときに誰かが部屋の前を通ると、意外に気になるものです。
そこで、同じフロアにある寝室の前を通らないような動線設計も必要になります。
間取りや動線を工夫することで得られるメリットは、「音の問題解決」のほかにもあります。
例えば、2階に住む世帯が友人を家に招きやすくなる。お風呂上がりの恰好を気にしなくても良いなど、お互いの世帯が、気兼ねなく毎日の暮らしを送れるようになるのは大きなメリットです。
共有スペースでも、2つの世帯の分離を上手に実現できればベストでしょう。
ぜひ、上記の点を意識して二世帯注文住宅づくりに取り組んでみてください。