外観で失敗しない平屋住宅づくり

平屋住宅の外観デザイン

平屋住宅のデザインについて考えてみた

近年は人気が高まっているとはいえ、昔に比べて平屋住宅を見ることはめっきり少なくなりました。

都市部では土地の問題などがあるので仕方ないのですが、地方や郊外でも平屋住宅の数は減ってきています。

というのも最近の住宅、特に注文住宅においては目的ごとに部屋を設ける間取りが人気で、ある程度の広さが必要になるので、平屋住宅では十分な広さを確保できなくなっているのです。

昔は、広めの和室が一室あれば、そこを居間と寝室を兼用して使う家庭もあって、今ほどの広さを必要としていませんでした。

これから平屋住宅を建てるのなら、そういったことも踏まえて検証していく必要があるでしょう。

平屋住宅の外観で失敗しないポイント

それぞれの部屋の陽当たりを良くしたり、風通しを良くしたりしようとしたら、間取りに一工夫する必要があります。

住宅の広さにもよりますが、平屋住宅の場合「全ての部屋を快適にする」のは難しいでしょう。

2階建て住宅であれば、陽当たりの良い南側に部屋をつくりやすいという特徴を持ちますが、平屋住宅では中心部分の陽当たりや風通しがどうしても悪くなります。

そのため、住宅の真ん中に中庭を設けるデザインや、全体をL字型や長方形にしたデザインにして、陽当たりや風通しを良くしている平屋住宅もあります。

しかし、建物の形状を複雑にすれば、それだけ費用が高くつきます。さらにメンテナンス性も悪くなるため、必要以上の工夫をしないように注意しましょう。

陽当たりや風通しを考慮すると、やや複雑なデザインの平屋住宅を建てることになりますが、メンテナンス性などを考えると、あまりに凝ったデザインはおすすめできません。

屋根を生かした平屋住宅のデザイン

平屋住宅は、同じ床面積でも2階建て住宅に比べ基礎面積や屋根が広くなります。

屋根面積が広くなれば、屋根の形状をシンプルにしても屋根が高くなり、部屋をつくれるだけのスペースができやすくなりますが、高さが1.4メートル以上になる部屋をつくると2階建て住宅と見なされるので、1階と空間的なつながりを持つロフトが設けられるケースが多くなります。

木造住宅であれば、屋根の勾配に比例して天井を高くできるので、太い構造材を使用して大胆なデザインに仕上げることもできます。

平屋住宅は、大抵は屋根が低い形状になるため、和風なテイストの外観になりやすくなります。

洋風なデザインに仕上げたければ、屋根を大きくしてある程度の高さをだす工夫が必要になります。

また、陽当たりや風通しを良くするために、越屋根(採光のために屋根の上に設ける小さな屋根)を設けることもあります。

平屋住宅の外観デザインは単調になりやすいのですが、超屋根を設けることでデザインにアクセントをつけることができます。

2階建て住宅に比べて、平屋住宅では外観の印象が屋根に左右されやすくなります。

屋根の形状は間取りや設計である程度決まってきます。また、敷地の条件や用途地域によってもさまざまな制約を受けます。

制約によって必ずしもイメージ通りにならない場合もありますが、外観のデザインに要望があるなら、設計士に伝えておきましょう。

イメージ通りにならないのであれば、どのようなデザインを着地点とするのか設計士と良く相談してください。

平屋住宅の外観デザインで良く見られる失敗

外観をパーツで決めてしまう

全体像をイメージしないままパーツで外観デザインを決めてしまうと、残念な外観デザインの平屋住宅になりやすくなります。

これは、外観に使用する素材の色や見え方をパーツごとに選んだときに起こりやすい失敗です。

見る場所によって素材の色や見え方が異なった、チグハグな印象になってしまわないよう注意してください。

実用性のないテラスを設ける

もう1つの良くある失敗が、付けなくてもいいテラスを設けてしまうという失敗です。

平屋住宅には当然ながら2階のベランダがありません。2階建て住宅なら2階のベランダに洗濯物を干せますが、平屋住宅では1階に設けたテラスに干すことが多くなります。

その際、デザイン性を重視して庇がほとんどないテラスを設けてしまい、洗濯物にゴミや鳥のフンなどが落ちてきたり、急な雨で洗濯物が台無しになったりするような設計の平屋住宅が良くあるのです。

デザインはたしかに重要ですが、その家での暮らしを良く考えたうえで、実用性・デザイン性を両立できる平屋住宅づくりに取り組んでほしいと思います。

大きすぎる窓

2階建て住宅に比べ、2階部分の重さが加わらない平屋住宅では、壁一面が窓になっているデザインが採用されることが良くあります。

開放感を得られるのはメリットですが、人によっては「常に誰かに除かれている気がする」「外を見ると通行人と必ず目が合う」など、外部からの視線が気になることがあります。

こうなると、外からの視線を遮るためにカーテンを閉め切らないと落ち着かないなど、せっかくの平屋住宅での暮らしを楽しむことができなくなってしまいます。

もし、目の前の道の人通りが多いのなら、あまり大きな窓をつくらないほうが良いかもしれません。