注文住宅づくりで予算オーバーを避けるための4つの方法
注文住宅ので予算オーバーしたときの対処方法
注文住宅づくりを進める過程で、当初予定していた予算を大きくオーバーすることは往々にしてあります。これは、家を建てたほとんどの人が経験することだと思います。
注文住宅づくりを考えたとき、いかに余計な予算を削減して、予算を割きたいところに投入できるかが、家づくりの成否に大きく影響します。
1.資金計画を抜本的に見直す
予算をどれくらいオーバーしたかにもよりますが、オーバーした金額が数百万円など大きな場合は、資金計画を抜本的に見直す必要があるでしょう。
相見積もりをとる
注文住宅を建てる際、相見積もりを取るのが通常の手順ですが、建築会社の絞り込みを急ぎ過ぎたせいで相見積もりを有効活用できていない人は意外と多くいます。
相見積もりを取らずに予算を大きくオーバーした場合、工事内容の見直しに先んじて他社から相見積もりをとり、金額が下がらないか確認しましょう。
値引き交渉をしてみる
発注先の工務店やハウスメーカーに値引き交渉するのも有効な手段です。プランや設備のグレードなどの条件を変えずに金額を下げることは可能か交渉してみましょう。
建築会社やプランによっては100万円単位での値下げも十分に可能です。
相見積もりも利用しながら、上手く値段交渉をしてみてください。
依頼先の変更も検討しましょう
値引き交渉や相見積もりを取っても予算のオーバーが解消しないなら、想定していた予算で工事を請け負ってくれる建築会社を改めて探してみることも検討しましょう。
大手のハウスメーカーや工務店ばかりに相見積もりを取っている場合、金額はなかなか下げられない可能性があります。
大手では、広告費やモデルハウス、住宅展示場に多額の資金を投入していることはが多いため、なかなか金額を下げられないのです。
広告宣伝費や人件費が高い会社では、建築費が高めに設定されるのは当然です。
逆に、広告などに資金をあまり投入していない工務店であれば、同じようなプランでも建築費を大幅に抑えられる可能性があります。
ただ、そういった工務店を探し出すのはなかなか難しいもので、探し出しにはある程度の時間と根気が必要になるでしょう。
しかし、そういった工務店を見つけることができれば、工事の規模にもよりますが、数百万円単位でもコスト削減も不可能ではありません。
妥協できるもの、できないものを整理する
すべての要望を反映させる住宅を建てるには、相応の多額の資金が必要です。よほどの資産家でもない限り、完全に要望を反映させた住宅を建てるのは難しいでしょう。
予算内でなるべく理想に近づけるためには、妥協できる点を徹底的に洗い出すことも必要です。優先順位をはっきりさせたプランを立てましょう。
不透明なプランや建築費用の内容をはっきりさせる
建築費の予算オーバーは、契約後や着工後の追加予算で生じるケースが多くなります。このリスクを抑えるためにも、プランや建築費用の内訳をはっきりさせてから建築会社と契約を結びましょう。
そうすることで、契約後のプラン変更や追加工事を避け、追加予算の発生を防ぐことができます。
第三者による見積もりチェックを受ける
建築費が想定以上に高い場合、見積もり内容に誤りがある、不要な工事が入ってるということが考えられます。
これらを施主が見抜くのは難しいものです。見積もりの正当性を確かめるには、第三者に見積もりをチェックしてもらうサービスを受けることも検討すべきでしょう。
無駄なものを徹底的に省いて正当な見積もりにすることで、大幅なコストダウンができることもあります。
建築費の高騰を防ぐ土地探しを
注文住宅の建築費は、建物のプランや面積のほか、土地の条件でも変わってきます。
建築費の削減で注意したいのは、路地状敷地です。路地状敷地では建築資材の搬入が難しいため建築費が割高になるのです。
また、軟弱地盤も注意したいところです。日本では軟弱な地盤が多くなります。条件によっては地盤の補強工事だけで数百万円かかる場合もあります。
資金計画を立てるうえで大きな負担になるので、土地の選定には慎重に慎重を重ねてください。
2.建物の費用を抑える方法
建物全体のプランを見直すことで、大幅なコスト削減が可能になります。
建物面積を減らす
建物の床面積は、建築費に大きく影響します。工務店によっては建築費の単価を決め、それに床面積を掛けただけの単純な見積もりを提示するところもあります。
当然ですが、面積を減らせば総額が下がることになります。このような単純な計算でできた見積もりで契約することはオススメしませんが、床面積の削減がコストダウンにつながることは間違いないので、検討してみてはどうでしょう?
建物の形状を四角形にする
建築費は、建物の形状が単純なほど安くなります。反対に、複雑な形をした建物は費用は高くなります。
ローコスト住宅の坪単価は非常に安いですが、基本プランでは建物が四角形になっていることがほとんどです。建物の形状を少し変えるだけで、予算が大幅に増えることも多々あります。
階高・天井高を低く設定する
階高や天井高を低く設定することで使用する建材の量が減らせるため、コストダウンにつながります。ただし、空間の広さにも関係する部分なので、慎重に検討してください。
外構工事はシンプルに
外構工事の費用をなるべく抑える方法も有効です。また、外構工事は建物完成時点で必ずしもする必要はないため、資金ができてから改めておこなうこともできます。
水回り設備を一カ所に集中させる
キッチンやトイレ、浴室などを集中して配置することで、建築費を抑えられる可能性があります。水回り設備を集中させることで、配管を短くすることができるからです。
3.設備のグレードを落とす
建築費を抑えるためによく採られる方法が、設備のグレードを下げるというものです。確実にコストを抑えることができますが、削減できる金額は設備によって変わるので、効果の高いものを優先させましょう。
水周り設備のグレードを落とす
キッチンやバスなどの設備は単価が高いものが多いため、グレードを下げることで大幅なコストダウンが期待できます。
仕上げ材のグレードを下げる
壁や天井のクロスやタイル、床のフローリング材など、仕上げ材はさまざまですが、これらのグレードダウンも検討してみましょう。見た目や機能に影響するので、慎重に判断をしてください。
4.数量を減らす
設備の数量を減らすことでコストを削減する方法です、内容によって効果の大小があるため、他の方法と組み合わせてコストダウンにつなげましょう。
トイレの数を減らす
3階建て住宅で各フロアにトイレを設置すると、設置数は3つになりますが、これを2つに減らす方法があります。家族構成などを考慮して配置場所・数を検討しましょう。
開口部を減らす
外壁の開口部はコストがかかりやすい部分です。数を減らしやすいのが窓です。サッシの幅や高さのサイズを小さくすることでコストを削減できます。
部屋数を減らす
部屋の数を減らすことはコストダウンに直結します。子供部屋を広くして1部屋にまとめるなどの方法が考えられます。壁を減らすことがコスト削減につながるのです。
将来2部屋にすることを考えているのであれば、入口だけはあらかじめ2ヵ所にしておく方法があります。
サッシ付き給気にする
給気口をサッシ付き給気にすることで多少のコスト削減につながります。
コンセントの数を減らす
必要のないコンセントを抑えることで多少のコストダウンにつながります。
5.高コストなものを見直す
見積書の中でもコストが高いものについては、代替え案を考えることで予算を抑えられる可能性があります。
市販品の家具を採用する
建築費を高騰させる代表的なものが造作家具です。キッチン収納やその他の収納、カウンター、テーブルなどを工務店や家具屋に特注で頼むケースが近年増えています。
当然ながら費用は高くなるので、すべてを造作家具ではなく、一部で既製品の採用を検討してみてはどうでしょうか?
各メーカーやショールームで代替え品として使えるものがないか探してみましょう。
建築会社が安く仕入れられる設備を積極的に採用する
住宅にはさまざまな材料が使われますが、同じ材料でも建築会社によって仕入れ価格が異なる場合があります。それらの仕入れ品を積極的に採用することで、コストダウンにつなげられます。