金銭的トラブルに巻き込まれないための住宅見積りチェック法
見積もりは時間をかけて細かくチェック
注文住宅を建てる際に金銭トラブルを避けるためには、自分自身で見積もりの内容を細かくチェックする必要があります。
新築住宅の建築では見積もりに関するトラブルが非常に多いので、多少の時間を割いてでもしっかりチェックして、不透明な点を残さないようにしてください。
工事項目をチェックする
工務店やハウスメーカーから見積もりをもらったら、まず工事項目をチェックしてください。
工事名称や工事種別、名称と記載されている部分で、一般的には見積書の左の欄に書かれています。さらに、その右の欄には規格寸法が記されていると思います。
この名称欄と規格寸法が、自分が発注しようとしている内容と一致しているかを細かくチェックします。
数量と単価をチェックする
名称欄と規格寸法をチェックしたら、次は単位・単価・数量をチェックしましょう。
単位はメートル・平方メートル・個・本などと記載され、数量と単価も合わせて記されているはずです。
1.一式表示には要注意!
注意すべきは、単位と数量が空欄になっていて、単位が式となっている項目が多い見積書です。
俗に一式見積もりと呼ばれますが、一式表示になっている項目は、どれくらい材料が必要なのかが分からなくなっています。
建築費が計算されていれば、この数字は必ず表されるものです。言い換えれば、この部分が明確にされていないということは、いい加減などんぶり勘定で見積もりが作られているということです。
注文住宅を建てるときに、見積もりを一式表示で出す建築会社と契約すると、後々トラブルが多発する可能性が非常に高いので、そのような建築会社は候補から必ず外してください。
2.相見積もりで数量を比較する
見積もりで記載されている大事なチェック部分が数量です。
ここが不当に増やされてると、建築費の総額に大きく影響するため、必ず細かいチェックをしてください。
単価が大して高くなくても、積み重なれば金額はそれだけ高くなり、場合によっては数十万円~数百万円の金銭的損失を被ることになります。
相見積もりを取ったとき、各社で数量が大きく違っている場合は、それぞれの会社にその理由を聞き、妥当性を示せる会社を第一候補としましょう。
3.単価も相見積もりで比較する
各工事名称の単価も、相見積もりを取っていれば比較しやすくなります。
また、数量も相見積もりを利用して比較しておきたいところです。ただ、建築会社が提案する商品によって金額は各々変化します。
注文住宅を建てるときは絶対に相見積もりを!!でもいいましたが、相見積もりを取るときは、それぞれの会社にできるだけ同じ条件で見積もりを作ってもらいましょう。そのほうが、数量や単価の比較がしやすくなります。
金額のチェックポイント
工事名称の金額は、「数量×単価」で計算されます。数式を使って自動計算されることがほとんどのため、間違いはないはずですが、できれば数項目を自分で計算して、間違いがないか確認しておきましょう。
注意したいのが、項目ごとの金額が万円単位や千円単位でキッチリ揃い過ぎている見積もりです。
単価が揃い過ぎている見積もりはどんぶり勘定されている場合が多いので、各項目の細かい単価をしっかり確認しましょう。
合計金額が全然合わない見積もりを出している会社を割り出し、あまりに適当な計算をして会社があれば候補から外してしまって構わないと思います。
商品ごとにメーカーやグレードを確認する
使用する商品をしっかり検討したうえで見積もりが作られているかも大事なチェックポイントです。
使用する商品によって当然金額は大きく異なります。希望していたグレードの商品で見積もりを作っているかを確認するのは重要な作業です。
最終見積もりの段階でも使用される材料の詳細が決まらないことはよくあることです。
その場案、見積もりに想定しているグレードの商品を使用したときの金額を仮で入れてもらうか、備考欄や規格寸法欄に建築会社が想定している商品を記載してもらいましょう。
見積もりの確認は、住宅建築を成功させるための大切な作業です。契約前に必ず細かいチェックをおこない、工事が始まってから後悔しないようにしておきましょう。