注文住宅の間取りは階段から考える
2階建て以上の住宅に必ず存在する階段。昔は玄関に入ってすぐ階段がある間取りが主流でしたが、階段の種類や設置場所も多様化し、選択肢が増えています。
特に注文住宅では間取り・設計の自由度が高いことから、どこに階段を配置するか迷う人がとても多くなります。
階段をどこに設けるかで、家全体の間取りが大きく変わります。そのため、設置場所を誤ると住みにくい住宅に仕上がってしまうリスクがあります。
そこで今日は、階段の種類別メリット・デメリットを紹介するので、どこの階段を設置すればあなたのライフスタイルとマッチするのか。それを考えるときの参考にしてほしいと思います。
間取りプランづくりは階段の位置決めからスタート
家の間取りを設計するときに欠かせない要素が生活動線です。生活動線の設計ができれば、自然と間取りづくりも進むはずです。
生活動線を設計するとき、まずは階段の設置位置を決めること方法がおすすめです。
たとえば、玄関から入ってから、階段からすぐ2階の部屋に入るのか、リビングに向かうのかといった普段の行動を振り返ってみてください。
すぐに2階に上がることが多ければ、階段と玄関は近くに配置したほうがいいでしょう。この場合は階段下を収納やトイレにすれば使い勝手が良くなります。
敷地面積に余裕があれば、踊り場のあるタイプの階段にして、踊り場を収納やプライベートな空間に仕上げることも可能です。
反対に、外から帰ったらまずはリビングへという方であれば、リビング階段をおすすめします。
自分や家族のライフスタイルなどから階段と玄関の位置をイメージし、さまざまなシチュエーションを想定して、イメージ固めをしていきましょう。
階段の種類とメリット・デメリット
ここで、代表的な階段の種類とメリット・デメリットをご紹介したいと思います。
直線階段
階段で最もスタンダードな形が直線階段です。下から上まで一直線で上がるタイプで、必要面積が狭いかわりに踊り場を設けることができません。
敷地面積が狭い住宅に向いているタイプといえます。
家の形が長方形の場合、壁に沿って長くスペースを取れるので、階段下のスペースを有効活用できるのがメリットです。
デメリットは勾配が急になりやすく、転倒してしまうと一気に階下まで転げ落ちる危険性があることです。
高齢者や小さなお子さんがいる家庭では、特に注意が必要です。
折れ階段
階段の途中でL字に折れ曲がっているのが折れ階段の特徴です。
折れ曲がった部分は踊り場となるため、階段で転倒しても階下まで転げ落ちる心配が少ないことがメリットです。
ただ、直線階段に比べて広い面積が必要な点がデメリットとなります。
折返し階段
U字に折り返して上がる階段で、設置には折れ階段よりさらに広い面積が必要です。
勾配が緩やかなため、ほかの2タイプの階段に比べ転倒の可能性が低くなるというメリットがあります。
家の角に設置すれば、ほかのスペースを大きく取ることができます。
今日のまとめ
階段のタイプによってデメリット・メリットは異な、一概に「これがベスト」とはいえません。
大切なのは、これから建てる注文住宅でどんな生活を送りたいかです。
ぜひ、あなたや家族のライフスタイルや考え方を反映させた、ベストな階段を選択してください。