平屋住宅こそ日本家屋の原点!なのか?
平屋住宅だからこその魅力とは
元来、日本の家屋といえば平屋建てが一般的であり、家と庭の関係がとても重要な要素となっていました。敷地に余裕があれば、ぜひ平屋住宅を検討してみてはいかかでしょうか。
階段の上り下りの必要もなく、ワンフロアゆえ高い天井もとれ、開放感のある空間で過ごすのは、とても気持ちのいいものです。
さらに、気軽に外に出て自然と触れ合うことができるのも、平屋ならではの大きな魅力のひとつです。
内部も外部も豊かな空間
木造住宅では、間取りと構造は切ってもきれない関係にあります。平屋住宅の間取りは、2階の柱に位置や壁を考えなくてもいいので、間取りというより構造といえます。
かつて日本の家では、土間やいろりの上部に美しい骨組みが顔を見せていました。構造の美しさはそのまま外観の美しさにもつながります。
現代の家は、内部の空間こそこだわりを持ってつくられますが、外部つまり外からの美しさはあまり感じられません。建物の豊かさを表すのは、内部の空間の豊かさと外部空間のつながりなのです。
平屋住宅の通風と採光を考える
平屋住宅の間取りをあまり複雑にすると、壁が多くなって風が通りにくくなります。大切なのは、周辺の環境を読み取り、建物の配置と平面計画を綿密に立てることです。
特に風の通り道は入口が大きくても出口が小さければ十分な通風は期待できません。入口と出口の大きさは同じくらいになるよう設計しましょう。窓を設けるスペースがなければ、高窓や自窓を設けて風を通すことも検討してみてください。
光彩面にも配慮が必要です。平屋住宅では、建物の中心部や北側は直射日光が得られない部屋や場所ができます。これらの場所に間接的に光を採り入れるため間取りを工夫する必要があります。
例えば、北側の部屋には高い位置に窓を設けることで、ほどよい量の光を取り入れることができます。また、欄間やガラリを設けたり、建具も一部型ガラスを入れるなどの工夫も有効です。南側の部屋と違って、北側の部屋は温度の変化がそれ程なく熱もこもりにくいので、書斎などに利用されるケースが多くなります。
さらに、平屋住宅はトップライトを設けることでどこにでも光を取り入れることができます。熱や結露を考慮しながら、上手にトップライトを取り入れたいところです。
外との自然なつながりが大きな魅力
平屋住宅の大きな魅力は、なんといっても外の空間(庭など)との高い親和性です。外の風景をいかに自然に室内に取り入れるか、いかに外と内の空間の境を曖昧にしたスペースをつくり出すかが、平屋住宅のプランづくりの醍醐味です。
これらのスペースは昔は土間や縁側が担っていました。現在の住宅ではデッキやインナーテラスにあたる部分です。これらは都市部で高い人気を誇っています。
平屋住宅の安定感ある外観と、空間の広がりを演出するデッキが平屋住宅ならではの景観をつくってくれるのです。