見落とし注意!デザイン性と耐久性にも影響する屋根の勾配
注文住宅を新築する際、見落とされることが多いのが「屋根の勾配」です。
注文住宅の外観を考えるときは、外壁の素材や色に目が行きがちですが、屋根の勾配によっても外観の見え方が変わってきます。
また、雨水の排水スピードなどは住まいの耐久性に関わる要素ですし、勾配の付け方によって収納スペースを広げることもできます。
せっかく建てる注文住宅です。外観や間取りだけでなく、屋根の勾配など細かい部分にも気を配って「理想の注文住宅」を実現してください。
屋根を緩勾配にするときのメリット・デメリット
「風の影響を受けにくく劣化を防止できる」「施工費用が安い」ということが緩勾配の屋根のメリットとして挙げられます。
一般的に緩勾配の屋根である場合、施工時に足場を組む必要がなく、工事もしやすいため、費用を抑えることができます。
ただし、緩勾配の屋根は「雨漏りしやすい」というデメリットがあります。
雨水の排水がされにくく、ほこりも溜まりやすいので雨水が溜まりやすくなるのです。
緩勾配の屋根にする場合は、撥水性の高い素材を選ぶなどの配慮が必要であることを覚えておいてください。
また、急勾配の屋根に比べて外観のデザイン性が低くなりやすい、屋根と天井のスペースが狭いため断熱効果が低いといったデメリットも存在します。
屋根を急勾配にするときのメリット・デメリット
急勾配の屋根には「耐久性が高まりやすい」というメリットがあります。
雨水を排水しやすく、ほこりやゴミも溜まりにくいため、雨漏りのリスクがほとんどありません。雨水による劣化を防止できるため、耐久性に優れていると言えます。
重厚感のある雰囲気を醸し出すため、デザイン性の高い外観に仕上げられます。
屋根裏にスペースが生まれるため、収納スペースとして活用できるのも嬉しいメリットです。
ただ、急勾配の屋根は風の影響を受けやすく、突風や台風に弱いという特徴があります。
また、施工には足場と専門的な施工技術が必要になるため、費用が高くなりがちというのもデメリットの1つです。
今日のまとめ
屋根の勾配は外観の雰囲気や屋根の寿命に関わるため、デザイン性と機能性のバランスをしっかり考える必要があります。
デザインと機能をバランスよく兼ね揃えた屋根にするには、4寸から5寸勾配が一般的におすすめですが、好みやこだわりもあると思うので、メリット・デメリットを考慮した上で最適な勾配を選びたいところです。