二世帯住宅の建て時は?
二世帯住宅を検討している人が増えていますが、「いつ建てる」のが良いのでしょうか?
最近はローン減税や低金利など、経済面からみて「今が建て時」というフレーズが良く聞かれます。
ただ、家を建てるのは人生の一大イベントです。周囲に惑わされることなく、あなたや家族がイメージする、これからのライフスタイルに合わせて二世帯住宅の建て時を検討してください。
親世帯や子世帯でどんな暮らしをしたいかは違うかもしれません。また、夫婦間でも考え方の違いもあるかもしれません。
家族全員が納得できる時期や住宅の形を決めてから、実際に二世帯住宅づくりをスタートさせることが大切です。
ここから、一般的に二世帯住宅がどんなタイミングで建てられるかを紹介しますので、それも参考にしながら最適な建て時を検討してみてください。
ちなみに、二世帯住宅が建てられるタイミングとして一般的なのが、最初の孫の誕生前が約2割、窓が小学校を卒業するまでが約5割、それ以降が約3割となっています。
孫が誕生する前
子世帯が結婚を機に建てられるものもと、子が独身のうちに親世帯との同居を想定して建てられるものがあります
少し前までは、お嫁さんが旦那さんの家に入ることが一般的であり、現代でも結婚後のすぐ同居する習慣は日本に強く根付いています。
このケースでは、息子夫婦と親世帯の同居が圧倒的に多くなります
ただ、昔と違って同居でもキッチンや浴室は別にしたいと「水まわりの分離」を望む人が増えてきています。
これは男性、女性ともに見られる傾向で、息子に結婚の予定がなくとも、結婚後の親世帯との同居を想定して、最初から水まわりを2つに分ける間取りにしたり、配管するだけで水まわりを利用できるようにしたりする「将来二世帯住宅」の形をとる人も増えています。
ただ、晩婚化や非婚化が進んだ現在は、結婚の時期は読めませんし、たとえ結婚の予定があっても、子供をつくるかも分かりません。
不確定要素が多いので、さまざまなケースに対応できる柔軟性のある間取りを考える必要があります。
孫世帯が小学校を卒業するまで
半数以上の家庭が、このタイミングで二世帯住宅を建てています。
共働きの夫婦が、仕事と子育てを両立させるため、親世帯と家事や子育てを協力していくために建てられる二世帯住宅です。
親世帯が60代、子世帯が30代のタイミングが1番多くなりますが、結婚・出産の時期が多様化していることもあり、早ければ子世帯が20代、遅ければ40台で建てる家庭もあります。
孫世帯が成長するにつれ、社宅や賃貸住宅では手狭になったという理由が多く、共働き夫婦の通勤の利便性や、子育てに適した環境を求めて二世帯住宅を検討するようです。
特に都市部では、条件が良い物件であれば賃貸でも高額になります。それならば持ち家にしてローンを払ったほうが良いケースも多くなります。
二世帯住宅であればローンの借り入れや支払いも親世帯と協力し合えるので、得られるメリットは多いと言えます。
また、親世帯に子育てをサポートしてもらえますし、高齢になる親世帯の健康状態も身近で見られます。注文住宅であれば耐震性や断熱性も考慮したプランづくりもできますし、将来のバリアフリーを考慮した設計で建てられます。
将来の不安を抱えて世帯ごとに別々で暮らすより、二世帯住宅で同居し、家族全員が安心して暮らせる環境を求める人が増えているのです。
「家を建てる」ことは人生の一大イベントです。そのため、自分たちのことだけで頭が一杯になるのは当然かもしれません。しかし、一生に一度かもしれないイベントだからこそ、親世帯や自分たちの将来もじっくり考えたうえで、二世帯住宅づくりに取り組むことが大切なのではないでしょうか。
孫が中学校入学以降
二世帯住宅を建てるとしては比較的遅めのタイミングで、親世帯が高齢になる、あるいは1人になったタイミングで建てることが多いようです。