設計事務所による注文住宅の基本設計
注文住宅の基本設計
敷地の現状確認や役所調査が行われてから基本設計に入ります。
基本設計とは、施主の要望や敷地条件をもとに家の概要を決まる作業を指します。これは設計事務所に依頼するうえで最も大切なプロセスになります。
基本設計は施主の要望に沿って建築家がプランを作成し、それをもとに修正点の検討を繰り返しながら、施主が納得いくまで繰り返し行われます。
建築家との家づくりで大切なのが、ファーストプランの評価です。
経験の少ない建築家の場合、施主の要望をプランに取り入れようという傾向が強くなるため、プランの内容は満足の出来るものになっていたとしても、予算に対する建築コストの妥当性は軽視されがりになります。
また、経験が豊富な建築家でも、ファーストプランを作成する段階で施主の細かい要望をプランに全て盛り込むのは至難の業です。
ファーストプランは、あくまでもその後のコミュニケーションによってお互いの認識を近づけていけるかを見定めるための、一指標として客観的に見るようにしましょう。
設計事務所にプラン作成を依頼する際には、まず家族で話し合いをして、お互いの希望を出し合ってみることをお勧めします。
この時、家族間の要望に食い違いがあってもあまり気にしなくて大丈夫です。
次に話し合いで出てきた要望に優先順位をつけます。それによって、施主の考えがより建築家に伝わりやすくなりるため、作業のテンポが良くなります。
予算の関係などで、後々なにかを削る必要が出ても、最初に優先順位をつけておけば、時間のロス出さずに計画を進めることができます。
建築家に要望を伝える際に、自分自身で細かい図面を描いてそれに沿って設計するよう依頼したり、具体的な部屋の大きさや間取りを指定する人がいますが、お勧めできる方法とは言えません。
それぞれの家庭のライフスタイルに合わせた住宅をつくり上げるのは建築家の能力の核心です。その能力があるからこそ、多額の費用を払ってでも住宅の設計を設計事務所に依頼する価値があるのです。
建築家が自由な発想のもと、その能力をいかんなく発揮するためにも、最初からあまりに多くの条件を設け過ぎないように注意してください。
提示されたプランに修正してほしい点や追加してほしい点があれば、遠慮なく建築家に伝えましょう。
内容によってはコストが増しますが、コストを予算内に収める作業は見積もり調整の段階で行うので、プラン作成の時点ではあまり予算は気にせず、要望をしっかり盛り込むことが理想の注文住宅をつくるときのコツです。