工務店による工事
着工から上棟まで
建築工事に入る前に、工事の安全を願うための地鎮祭を行います。
地鎮祭の後は、敷地に建物の配置をなぞって縄をはり、隣家との距離や隣地境界線と建物の関係、そして敷地のどこを「高さの基点」にして工事を行うかを設定し、確認します。
なお、工事に先がけて、ご近所への挨拶廻りを行います。
工事中のクレームなどは工務店が窓口となりますが、工務店任せにせず施主も一緒に挨拶周りをすることで、入居後の近隣住民と良好な関係を構築しやすくなります。
その後、建物の土台となる基礎工事を行います。
最近の木造住宅では現場で材料の刻みを行うことも少なくなり、プレカット工場で加工された構造材を使うことが多くなりました。これによりコストを抑えると同時に一定の品質を保ちやすくなっています。
基礎工事が完成すると、完成した基礎の上に家の骨組みを作ります。この作業を上棟といい、木造の場合レッカー車などを利用して一気に建て上げていきますので、1日~2日で建物の基本となる骨組みが完成します。
この上棟の段階で、施主が工事に実際に関わる職人さん達との顔合わせを兼ねた上棟式を行いますが、最近はほとんど行われていないようです。
上棟から完成まで
上棟を終えると、建物に内部がより鮮明に見えてきますので、これまで打ち合わせた設計内容や変更点を現場で確認します。
上棟したばかりの状態では、床や壁、天井等の仕上げは終わっていないので、部屋の中が暗く感じられるかもしれませんが、仕上げをすると明るさが数段上がることも考慮してください。
上棟が住んでからは、大工さんや電気会社、ガス会社などさまざまな業種の職人が現場に入るので、これまでに比べて工事のスピードが速くなります。
ここで注意したいのは、変更点や追加工事の依頼を現場の職人さんに直接依頼しないということです。これをしてしまうと、指揮系統が乱れるだけでなく、その依頼によって思わぬ追加工事費を請求されることも考えられます。
もし変更や追加を依頼する場合は、必ず工務店の担当者に依頼して、よけいな混乱やトラブルを招かないよにしてください。
建物がほぼ完成した時点で、最終的な仕上がり具合や不具合を確認するために、施主検査に立ち会います。施主検査で不具合が見つかった場合には、担当者が書面で残したうえで、引き渡し日までに修正します。
引き渡し日には、施主検査で見t買った不具合が修正されているかをしっかりチェックしましょう。担当者から建物の保証内容、メンテナンス、キッチンなどの設備機器の使い方の説明を受けます。
引き渡しで問題がなければ、最終代金を支払うと同時に建物の鍵の引き渡しとなります。
着工から完成までの期間は工法や規模によって変わりますが、おおむね4ヶ月と考えておきましょう。
地域密着型の工務店は、ホームドクターとして役割を担っており、入居後もいろいろと相談に乗ってくれるので、何か困ったことがあれば、遠慮せずに相談してみてください。