注文住宅に住み始めてから発覚しやすい9個の『失敗した!』
初めての注文住宅づくりは分からないことだらけです。しっかりと事前に知識を蓄え、完璧だと思ったプランのもと建てられた注文住宅であっても、実際に暮らしてみてから「失敗したぁ」ということは多く出てくるものです。
立地や価格、仕様・設備・間取りなど、どれもよく検討したうえで建てたはずなのに、住んでみてから発覚する失敗は、事前に目で見て確認できない部分に集中しています。
ここで、住んでみて初めて分かる「良くある失敗例」を紹介するので、プランづくりの参考にしてください。
注文住宅よくある失敗1.夏に物凄く暑かった!!
注文住宅に住み始めて初めての夏に、家が物凄く暑くなると気が付いたというケースです。日中冷房を消して家を留守にしている間に熱がこもり、夕方の帰宅時に住宅内の温度が40度近くになっているという失敗です。
家に帰るたびに中にこもった熱を逃がすため、家中の窓を開けて回るのは非常に面倒くさく感じられます。さらに、熱がこもりやすいことで、なかなか冷房が効かないといったデメリットも生まれます。
疲れが溜まっているときなどは暑さのせいで体調を崩す可能性がありますし、部屋が冷えるまで時間がかかるということは、余計なエアコン代が発生することにもなります。
注文住宅よくある失敗2.冬、体が震えるほど寒い
断熱性への考慮がされていないと、冬とても寒い家ができあがる可能性があります。そのせいで風邪を引いてしまったり、家の中でも厚着しなければいけなかったりでは、とても快適な暮らしとはいえません。
さらに、「冬寒い家」では思いもよらない危険な事故が起こる可能性もあります。良く知られるのがヒートショックで、家の中の急激な温度変化が原因で身体に大きな負担がかかり、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすのです。恐ろしいことに、ヒートショックで亡くなる人は年間で1万人以上もいると言われているのです。
注文住宅よくある失敗3.結露で窓がビショビショに
冬になると窓が結露でいつも濡れている。サッシの周りに黒ずみが発生する。こだわり抜いて選んだカーテンにもカビが生え、窓の周りに壁紙も剥がれてる。。
これは、古い家では当たり前に見られますが、現在は適切な断熱と換気によって結露が発生しにくい住宅が増えています。
ただし、これも断熱と換気に考慮した家づくりがされていることが前提です。設計の段階で結露対策も考慮しておきましょう。
注文住宅よくある失敗4.家具の後ろの壁がカビだらけ
家具の裏など普段目が届かない壁紙にカビがビッシリ生えていることはありませんか?カビは壁の中の断熱がうまく機能しないことで発生します。
カビは見た目の悪さだけでなく、健康にも影響を与え、家にもダメージを与えます。もしこれが新築したばかりの注文住宅だとショックは計り知れないでしょう。そうならないためにも、事前にカビ対策にも気を配っておきましょう。
注文住宅よくある失敗5.開けられない窓
駅の周辺や幹線道路沿いはアクセス面のメリットが目立ちますが、排気ガスや騒音がひどいというデメリットも存在します。それらが気になって窓を開けられないというケースが多くなります。
たとえエアコンなどで室内の気温を調整できても、やはり自然の風を取り入れたりと窓を開けたくなったときに、このデメリットが非常に大きくなります。
そのような周辺環境であれば、大抵は窓に防音性の高いサッシが入っているはずで、窓を閉めておけば外の音はそれ程気にならないかもしれませんが、今度は室内の音が意外に響いて気になることもあります。
注文住宅よくある失敗6.リフォーム不可の注文住宅
人生は長いもので、節目節目でライフスタイルに変化が生じるものです。それに合わせてリフォームをしようとしたとき、建築確認申請や工事完了届が提出されていないと、増築などの大掛かりなリフォームは基本的にできなくなります。
さらに、中古物件として売買しようにも、それが足かせとなってなかなか売れないという事態も考えられます。
注文住宅よくある失敗7.家具配置を考慮していない間取り
これから子供を作ろうと考えたとき、子供の誕生や成長に合わせて家具が増える、位置を変える必要性があることを考えたうえで家づくりをする必要があります。
家具の配置にかかわる要素は、窓や壁、コンセントの位置などです。窓を大きくとった間取りは明るく開放感がありますが、極端に窓が大きく壁が少ない住宅は、家具の配置に悩まされる可能性があります。
また、コンセントの位置も同様で、家具の配置換えを考慮せず設置すると、照明など電気が必要な家具の移動がしづらくなります。
注文住宅よくある失敗8.旧式の設備を採用してた
住宅に必須な設備の代表格といえばキッチンや洗面台です。現在これらの収納は引き出し型が主流で、扉式に比べて収納数が20%ほど増えるそうです。
そのことを知らずに価格だけを考慮して旧式の扉型を採用し、後で後悔する人もいるようです。設備面で後悔しないためにも価格だけに目を向けず、最新設備にはどんなメリットがあるか、それらが必要かをよく考えて設備の選択をしてください。
注文住宅よくある失敗9.住宅内の動線が悪い
間取り図だけでは生活動線・家事動線はなかなか把握できません。生活動線とは日常的な生活の動線のことで、家事動線とは、毎日行う家事・炊事を行う時の動線のことです。
たとえば同居する家族の数が多い2世帯住宅で、リビングやキッチンを上階に配置したとき、毎日スーパーで食料品や日用品を買うたびに重たい荷物を2階まで運ぶハメになります。これらの買い物は主に主婦さんがすると思いますが、女性にとって重たい荷物を2階に運ぶのは重労働であり、大きな負担になるはずです。
生活動線や家事動線は、各部屋や設備の配置で決定するので、家族構成や日々の暮らしの中での利便性をよく考えて配置を決めたいものです。
まとめ
注文住宅を建てるときは、目に見える部分だけでなく、見えない部分にも細心の注意を払ったプランを立てる必要があります。
我慢できる範囲であったり、取り返しが効く部分であればマシですが、どうあっても改善できない部分で失敗があると、せっかく夢の注文住宅を手に入れても喜びが半減してしまいます。
そうならないためにも、細部に気を配ったプランを立てたうえで家づくりに臨んでください。